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【税理士監修】医院・クリニック開業のための診療圏調査ツール

診療圏調査とは

医師会の無料システムを使った誰でもできる診療圏調査を解説します。1日何人の外来患者を集めることができるか、集めなければならないかは、開業にあたっての最大のテーマです。「診療圏調査」とは、そのエリアで開業した場合に、1日あたりどの程度の外来患者が見込めるか、その候補地のポテンシャルを把握するためのものです。

「そんなのどうやったら良いか分からない・・・」と思われるかもしれませんが、簡単な方法があります。日本医師会のシステム「JMAP(地域医療情報システム)」の活用です!

これなら無料で、ドクターなら誰でもご自身で、簡単に診療圏調査を行うことができます。

JMAP(地域医療情報システム)

順を追って説明していきましょう。この記事のとおりにやってみてください。まず、「JMAP(地域医療情報システム)」へアクセスし、候補地が所在するエリアを選択します。

「兵庫県」→「神戸医療圏」→「神戸市中央区」と選択し、今回は神戸市中央区を表示させてみました。

神戸市中央区は、兵庫県の中心部です。都心ということもあって、「将来推計人口(下の左図)」において、64歳までの現役世代はそこまで大きく減少することはないようです。65歳以上の高齢者は徐々に増加傾向にあることが分かります。ここでは当院のターゲットに応じて、子どもや高齢者の将来増減数を確認します。

また、「医療介護需要予測指数(下の右図)」において、医療・介護ともに、全国平均を大きく上回っていて、将来的な医療・介護の潜在ニーズが強い地域であることが分かります。

そのエリアは開業候補地になるか?

さて、ここからが診療圏分析です!

神戸市中央区にある診療科目別の施設数が表示されます。内科系診療所で説明しましょう。神戸市中央区には、内科系診療所が149施設あります。人口10万人あたりの施設数を見ると、神戸市中中央区は10万人に対して186施設、全国平均は10万人に対して68施設となります。

全国平均に比べると、神戸市中央区の施設数は人口に対して多すぎるということになります。一般的には、クリニックが過剰であり、新規に内科系診療所を開設しても経営が難しいという判断になると思います。

しかし、神戸市中央区は、医療介護需要予測指数が全国平均を大きく上回っていることから、施設数が過剰というよりは医療ニーズの多いエリアなのでしょう。

競合するクリニックを確認する

神戸市中央区には内科系診療所が149施設ありますが、「内科系診療所」をクリックすると、具体的な施設名称や所在地が表示されます。

グーグルマップ上に競合クリニックを表示

さらに面白いのが、「このリストの施設を地図上に表示」ボタンをクリックすると、グーグルマップ上に149施設の所在地が、ピンで表示されます。ピンで表示されたクリニックをクリックすると、そのクリニックの詳細が表示されます。

競合クリニックがどのエリアに集まっているのか、どのような立場のドクターが経営されているクリニックがなのかネット上で分かります。さらに、googleのストリートビューを使えば、競合クリニックの施設が古い建物なのか、新しい建物なのかのチェックもできます。

日本医師会のシステム「JMAP(地域医療情報システム)」を使えば、誰でも簡単に、開業候補地を探すための診療圏調査をすることができます。すでに開業されているドクターにも役立つ情報がありますので、この記事を参考に見て頂ければ幸いです。

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