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心療内科(精神科) 税理士の医院開業サポート

増加する心療内科クリニックの開業

医師の働き方改革を背景に、心療内科(精神科)クリニックを開業される先生が増えています。今回は、心療内科(精神科)を新規開業される場合に重要となる次の3つを解説いたします。

  1. 医院開業に必要となる開業資金と資金調達
  2. 概算経費特例を活用した節税対策
  3. ネットを活用した集患対策

著者:フェイス税理士事務所 代表税理士 高田祐一郎

医院開業に必要な資金

内装工事

現在資材が高騰し、建築単価が以前よりも高くなっています。心療内科は30坪程度での比較的コンパクトな開業が多いことから、内装工事の坪単価は税込80万円程度を見込んでおく必要があります。30坪×坪単価80万円=2,400万円となります。50坪程度のやや広めの心療内科クリニックの場合は、坪単価税込70万円前後とやや低くなる傾向にはあります。50坪×坪単価70万円=3,500万円となります。

医療機器・備品

心療内科の医療機器は、電子カルテのみが多くなっています。レセコンや備品関係も含めると、必要資金としては、500万円~1,000万円になります。

運転資金

心療内科は、医薬品等の仕入がほとんど発生せず、スタッフも受付事務のみで、看護師を採用しないケースも多いため、毎月発生するコストは比較的少ない傾向があります。運転資金の目安としては1,000万円程度が必要となります。

開業に必要な資金のトータルとして、一般的には4,000万円~5,000万円、多い場合でも7,000万円~8,000万円程度が目安になります。

銀行の融資条件とその交渉方法

開業資金は、銀行から資金調達を行うことになります。地方銀行が低金利でのドクターローンに積極的なことから、自己資金は万が一の準備としておいて置き、できる限り融資で資金準備をされることが良いと思います。

金利

弊所の支援実績では金利の目安は0.8%になります。

先生の背景資産や調達金額で多少増減の可能性はありますが、金利は住宅ローンに近いくらいの有利な条件で借りることができます。この0.8%には、住宅ローンと同様に団信保険料0.3%程度含まれています。実質的な金利は0.5%程度となります。

万が一、先生が不慮事故や急な病気で亡くなられてしまった場合、銀行からの借入金は、相続債務として、奥様やお子様が相続することになります。相続放棄をすることもできますが、その場合には自宅等の相続財産も放棄しなければなりません。しかし、団信が付くことで、万が一、先生に相続が発生した場合には借入金残額の全額の返済が不要になります。団信がつくことで安心して経営を行うことができます。

ただし、日銀の追加利上げの影響を受け、クリック開業融資についても今後金利が上昇していくものと考えられます。

返済期間

弊所の支援実績では設備資金・運転資金ともに返済期間は20年間になります。

返済期間はできる限り長く引っ張りたいので、金融機関の許容範囲の最長である20年で銀行へ依頼しています。早くクリニックが軌道に乗り、資金に余裕がでれば、繰上げ返済を検討して、金利負担を軽減させることもできます。繰上げ返済する場合、違約金が設定されることもありますが、違約金も発生しないように依頼しています。

据置期間

弊所の支援実績では据置期間は1年間になります。

融資を受ける際には、据置期間を設定します。開業当初は集患が難しいものの、人件費や家賃等の支払いが発生し、収支がマイナスとなります。開業月から借入金の返済負担もあれば、資金繰りを大きく圧迫します。そのため、据置期間1年の設定を銀行へ依頼しています。これにより借入金の元金返済は、開業1年後から開始となり、資金繰りが安定します。

担保と保証人

弊所の支援実績では無担保・無保証人になります。

自宅を担保として差し出す、奥様や親御様に連帯保証人になってもらうのは大きな抵抗があると思いますので、無担保・無保証人を銀行へ依頼しています。

リースの必要性

クレジットカード同様に、銀行が手数料収入を上げるため、リースの依頼をされることがあります。リースのマージンは表に出ないので分からないですが、融資の金利に比べれば、実は高いマージン設定がされています。資金調達額が大きい場合などは一部リースを提案されることがあります。銀行交渉を有利に進めるために必要であれば検討するケースもあります。

弊所のサービス内容

フェイス税理士事務所では、銀行からの資金調達にあたって、下記のサポートを行っております。融資手数料を請求されるコンサルタントも多いですが、フェイス税理士事務所では開業前の先生にご負担のないよう無料でサポートしております。事業資金の調達は初めての経験になると思いますので、ストレスがかからないよう医院開業に強い専門家のサポートは必須です。

  • 銀行の紹介
  • 銀行との条件交渉の代理
  • 銀行との打ち合わせ時の同席

税制優遇措置により節税する

心療内科クリニックではじっくりと患者さんのお話を聞く必要があるため、ひとりあたり10分程度はかかります。そのため、医師の先生ひとりで診察できる1日患者数は20人~30人程度、上限は40人程度と考えられます。診療報酬単価は5,000円~6,000円程度になります。

  • 診療報酬単価5,500円×30人×月21日稼働×12か月=年間売上4,158万円

心療内科クリニックでは、次の2つの要件を満たすことが多く、概算経費特例という税制優遇措置を活用できます

  1. 年間の社会保険診療報酬が5,000万円以下
  2. 年間の自費収入も含めた総収入金額が7,000万円以下

概算経費特例とは、クリニックの必要経費を、実際にかかった経費だけではなく、概算経費の選択も認めるものになります(有利選択)。保険診療中心の心療内科クリニックでは、概算経費特例が有利になることが多く、税負担を抑えることができます。

例えば、保険診療の売上が4,000万円の場合、概算経費特例により2,770万円が必要経費として認められます

自分でできる!ホームページを活用した集患方法

心療内科クリニックを受診される患者さんの場合、ネット検索で自分の症状に合った医療機関を探すことが多いため、まずは専門性が高いコンテンツの充実したホームページを制作することが重要です。

グーグル検索で、ホームページを上位表示させるためのSEO対策のポイントは被リンクの獲得とコンテンツの充実になります。これによりドメインパワーが高まり、上位表示させることができます。SEO会社に依頼すると月額30万円近いコストがかかりますが、2つとも先生ご自身でも十分対応可能です。

  1. 優良な外部サイトから被リンクを多く獲得する
  2. 医療コラムを作成して専門性の高いコンテンツが充実したサイトにする

開業前の余裕があるときから、患者さんに向けたコラムを作成しておきましょう。集患効果の高いコラム作成のポイントは次の2つになります。

  • タイトルにターゲット名と医療サービスに関するキーワードを入れる
  • グーグル検索を見据えてコラム1件あたりの文字量を3,000文字以上とする

外部業者に依頼して、お金をかけて集患対策もできますが、先生ご自身でできる集患対策も多くあります。開業費用を抑えたい、ランニングの広告費を抑えたい場合、まずはコラムの準備を始めてみて、開業前に10件のコラム作成を目標とされてはいかがでしょうか。

他のプロモーションとして、リスティング広告も効果的です。グーグル検索したときに、スポンサーとして上位表示される広告になります。クリック単価により課金されるものです。最近では、MEO対策も主流になってきています。グーグルマイビジネスに登録し、グーグル検索した際に表示されるグーグルマップで上位表示させるものです。

弊所では、事業計画の作成や銀行からの資金調達に加え、不動産の物件選びから内装・医療機器・HP会社の紹介など、開業の準備段階から開業月まで完全無料でトータルサポートを行っております。先生のされたい医療の実現、ワークライフバランスの確立、そして新たなチャレンジに向けて、レスポンス良く誠実にサポートさせて頂きます!

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